SPS熱海囲碁クラブ特選譜(下)

 ■黒・大川清(五段)白・小原稔雄(六段) 解説・太田次伸(元伊豆本因坊)

「白が勝利」

 本譜は黒の手番で、左下に69に打ったが、堅い手ではあるが、下辺に101の箇所に打ってみたい。左辺の黒の一団は70の所に打たれても、黒97、白その一路上に受けた時に、Aに打てば生きでしょう。セキになっても死は無さそうです。

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 黒71に白は72のハイから、73にも低いながらも白74から地を取り、黒は厚みがこの局面では、あまり働かないのです。

 参考図を見ていただきます。黒石が6の十七にあると、堅い白の小ゲイマじまりにも、黒1に一例として白2とすると、黒3と打ち白4のトリカケには、黒5、7のハネツギを打ち白8ツギの時に、黒は9と押さえます。ついで白は5の一路下にハネたくも、黒に2の一路上にキラれてしまうので、キリを防げば隅の黒は一手入れて生きてしまいます。

 白は下辺を80までと地を取り、黒は中央の白の一団への攻めであり、白の84に対して、黒の85のノゾキにも白88と、シノギはあるとの読みか、黒は86からの攻めであるが、白90を打ってから92として、黒93、95の追及に白96となっては一団の死は無さそうである。

 さすれば後はヨセの局面となり、左上の黒105も好点であるが、上辺の白106も好着。

 手順は進行して上辺での白118が良い手で黒119のコスミに右上を120は大きな手で、最初の頃に黒が17の二へアタリを打たなかったため痛いのがよく分かるのです。白は124が万全で、かくては地合はハッキリ白良しであり、譜は124で以下を省略したが、実戦はこの後も少し打たれたが、白の中押し勝ちで終了した。

 本局は大川さんが日頃の実力を出し切れなかった一局と言えます。

 白は堅さとヨミが発揮された好局です。

 【図版】第3譜(69~124以下略)白中押し勝ち

 【図版】参考図