成年後見制度3 必要な支援に応じ三つの類型

 法定後見に後見、保佐、補助の三つがあることは前回見ました。判断能力が衰えた人にとり、法定後見の三つのどれが適切であるのかは、判断能力の衰えの程度によります。

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 ここでの判断能力のことを事理弁識能力といいます。物事やその意味を認識し理解する能力のことです。

 後見は事理弁識能力を「欠く常況にある」場合、保佐は「著しく不十分」な場合、補助は「不十分」な場合とされています。段階に応じて法定後見の種類が変わってくることとなります。

 ここで、用語の意味を明らかにしておきます。支援する人たちを後見人、保佐人、補助人と言います。支援される人たちを被後見人、被保佐人、被補助人といいます。能力の衰えの程度が違うことに伴い、後見人、保佐人、補助人に与えられる権限も変わってきます。

 後見人は、日用品の購入など日常生活に関する行為以外全ての法律行為についての代理権が与えられます。日用品の購入などの日常生活に関する法律行為については、被後見人自身が行えます。

 しかし、それ以外の自動車の購入や家を建てるための契約などを被後見人が行った場合、取り消すことができてしまいます。もっとも、後見人には追認権があるので、後見人が追認した場合、その契約は完全に有効となり取り消すことができなくなります。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)