■置屋の女将を主人公に“伊豆の華”の一生描く 画・寺尾一郎

 4月3日付から小説「新しい愛の形−夢に生きて」を連載します。日本大名誉教授、佐野日本大短期大学長で、伊豆を舞台にした小説を精力的に執筆している佐藤三武朗さん(73)=伊豆市上白岩=の新作です。挿絵はクレヨンアーティストの寺尾一郎さん(60)=伊東市大室高原=が担当します。

 佐藤さんは「愛は命の輝きです。儚(はかな)く切ない愛もあれば、夜空の星のように瞬き続ける愛もあります。芸者は伊豆の華です。華に似て、その雅(みやび)な色香は、伊豆の誇りです。しかし、艶やかな伊豆の華は激減し、寂しい限りです。そこで置屋の女将(おかみ)を主人公にして、伊豆の伝統と文化を守り抜いた、女性の一生を描いてみたくなった」と執筆の動機を話す。

 その上で「お客の心に寄り添って生き抜いた女将を通して、また愛する人のため、雅な愛を貫いた女心を、私自身に刻みたいと思った。『新しい愛の形』という大それた題で、消えゆく愛を残してみたくなった。それがこの小説です」と力を込めて語る。

 寺尾さんは挿絵制作に当たり「世界に誇る日本の伝統文化の一つ、芸妓(げいぎ)の世界を挿絵という小さな世界でどう表現し、理解していただけるかに苦心した」と話す。

 小説は原則、日曜日を除く毎日掲載します。ご愛読ください。

 ◇作者・画家略歴◇

 さとう・さぶろう 1944年、伊豆市生まれ。日本大文理学部英文学科卒。同大国際関係学部助教授、教授、学部長、同大副総長を歴任し、2014年から名誉教授、15年から佐野短大学長を務める。

 てらお・いちろう 1957年、東京都杉並区生まれ。慶応大法学部政治学科卒。大手広告代理店・博報堂で営業職などを務め、2009年に早期退職。伊東市に転居しクレヨンアート制作・教室に取り組んでいる。