移動支援に使用する車両を確認する河瀬さん夫妻=熱海市伊豆山

 ■利用件数、順調に推移 他業種と連携 「支援広げたい」

 熱海市内で唯一、「市患者等搬送事業者」の認定を受ける伊豆山の介護タクシー会社「伊豆おはな」は、タクシーと救急車の中間的存在としての役割を果たしつつ、介護タクシーを使った観光に力を入れる。河瀬豊社長(48)は「2020年東京五輪・パラリンピックもあり移動支援のニーズは増えるだろう。他業種と連携し、支援と“心のバリアフリー”を広げていきたい」と話す。

 坂道や階段の多い熱海の町で、高齢者の外出支援をしようと、妻で看護師の愛美さん(42)と共に都内から移住し、2013年12月に開業した。車椅子やストレッチャーのまま乗れる車両を用意。訪問介護の指定も受け、タクシーとヘルパーを組み合わせたサービスを提供する。

 スタッフを含め3人体制で、年間4千件の移動支援に当たる。増え続ける依頼に対応する一方、16年度に市の創業支援プログラムを受講。講師の助言もあり、高齢者や障害者の「観光旅行」に力を入れるようになった。ネットを活用したPRも奏功し、利用件数は16年の59件から17年は177件と3倍に増え、今年も順調に推移する。駅とホテル間の移動支援だけでなく、市内観光の付き添いにも応じる。「熱海を案内し、気に入ってもらえるとうれしい」と手応えを語る。

 【写説】移動支援に使用する車両を確認する河瀬さん夫妻=熱海市伊豆山