第42回伊豆地区囲碁大会 本因坊戦・決勝(下)

 ■黒・北村創七段(熱海市・互先・黒コミ6目半出し) 白・西島信也七段(伊豆市) 観戦記/米山則夫

 前譜まで黒は右上と左下に確定地、その他上辺と左辺があります。対する白は、中央右と左辺から左下にかけての地があります。

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 白は時間を使って考えた末に128と押さえました。ここで白の西島さんは形勢判断をしていたのです。すなわち左上を先手で切り上げ、白131へ回った時の地合い計算です。結果、この打ち回しで形勢良しの判断となったのです。

 途中、黒139とはさみ付けた時、白が下がるとどうなるかですが、参考図をご覧ください、よく現れる形です。白は取られてしまいます。

 ここまで来ると後はヨセですが、少し形勢が悪いとみたか、黒の北村さんは155とハサミつけを打って白の応手を見ました。さすがに白の西島さんも、ここは引かずに下がりを打って対抗しました。そして白168の時黒は169と頑張りました。その後、黒は左上で何とか手を作ろうとしますが、白の西島さんは丁寧に応じて隙を見せません。いつもなら時間に追われる西島さんですが、今回は残り時間もまだ十分あります。

 結局、白180の手を見て、黒の投了となりました。

 対局後、北村さんは途中で10子ほどを取られたことよりも、その後外勢を張っていた黒石が攻められたことが辛かったと言っていました。

 私は2回戦で今回3位になった熱海の平石さんに負けて、朝方の霧が晴れぬまま帰り支度をすることになりましたが、表彰式の頃になると、会場の外は朝方の雨もすっかりあがって、すがすがしさも感じられる天気になっていました。

 囲碁は視覚・感覚的にとらえる右脳が8割程度、計算など論理的に考える左脳が2割程度使うと言われます。珠算も囲碁や将棋のように右脳の鍛錬に適しています。

 私の知り合いに修善寺でそろばん教室を開いている方がいます。そのそろばん教室には、小学校の授業が終わると何人も集まってきます。この子どもたちがそろばんと同時に囲碁を覚えてくれたら、囲碁愛好会の若返りも夢ではないのになあと思うことがあります。

 43回目の開催となる来年は、伊東での開催です。多数の参加をお願いいたします。

 【図版】第3譜(128~180)白中押し勝ち

 【図版】参考図