第1図(■7六飛まで)第2図(□5四歩まで)

 ■脇本秀信・元伊豆名人(伊豆の国) □森利男元・伊豆名人(下田) 観戦記/小池定榮(日本将棋連盟伊豆中央支部会長)

 韮山反射炉は世界文化遺産に登録され、今年で3周年を迎えた。時代劇場会場で記念イベントが開催され、同じ日、伊豆中央支部主催の記念将棋大会も近くの韮山農業改善センターで県外、静岡、清水、富士、沼津、各市からも大勢の参加を得て盛大に開催されました。

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 今回は特に家族連れ、子どもたちの参加が多く、会場はいつになくにぎやかな雰囲気。これも大仁のくぬぎ会館で、初心者将棋教室を市から依頼され、支部長と私がボランティアでハサミ将棋、回り将棋など、駒を使用したいろいろな遊びをしながら、将棋に親しんでもらっている効果が少しずつ表れたか。参加者は多くなってきている。

 それとプロ棋士藤井聡太七段の人気が日頃話題となりブームで、もしかしたらわが子も…そんな期待を寄せる父母もあるからかもしれない。

 大会はA、B級とC級(子ども)の3クラスに分け、各クラスで熱戦が展開されました。その戦譜の中からA級決勝戦の棋譜をお届けしたいと思います。

 決勝に駒を進めた2人は、伊豆名人位に輝く実績のある脇本さん(伊豆中央支部)と森さん(下田支部)。強豪同士の戦い。振り駒の結果、先手■脇本、後手□森と決定。2人はこれまでにあらゆる大会で対局され、ある程度、手の内を知り尽くした者同士。

 ■は定石通り7六歩□3四歩と進める。■は三手目6八飛と振り飛車にするも、□8八角成(交換から)同銀に対し□6後角と筋違い角も十分考えられたが、そんな選択をするのは好まない。

 4四歩とし角交換を嫌い乱戦を避け、ゆっくりと玉を囲う布陣の様である。

 ■も玉を美濃囲としたいところ、さらに7六の飛の動きに注目する。お互い穴熊は一筋の端歩を突き合っており、ないだろう。□の玉の囲い方に注目。矢倉と■同様美濃囲の筋も十分残されており、対局者以外には判断、予想が難しい。

■7六歩  □3四歩

■6八飛  □4四歩

■7五歩  □5二金右

■7八飛  □4三金

■4八玉  □6二銀

■7六飛(第1図)

      □4二玉

■3八玉  □3二玉

■1六歩  □1四歩

■2八玉  □5四歩

       (第2図)

 【図版】第1図(■7六飛まで)

 【図版】第2図(□5四歩まで)