途中図(■2七銀まで)指了図(□7五歩まで)

 ■野表柾斗(のおもて・まさと/1年) □三好神維(みよし・かむい/2年) 観戦記/福島康夫

 伊東高に将棋部が誕生したのは、今から40年以上前だったと思う。

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 初代部長の渡辺君のことはよく知っている。彼が宇佐美中3年の頃、毎週土、日曜の午後に私の家に将棋指しに来ていた。それも高校受験直前の頃だったので心配になり「受験は大丈夫か?」と聞いたら「大丈夫です」と答えていた。後に聞いた話では、彼は学年トップの秀才だったようだ。将棋の実力も並外れていて、先生方も彼に勝てる人はいなかった。その才能は八代弥六段並みと言っても言いすぎてはないと思う。

 今となっては懐かしい思い出だが、現在の伊高将棋部の部員は1、2年生で8人。3年生になると大学受験などの準備のため、退部することになっているようだ。藤井聡太七段と同年齢で今の将棋ブームの最中に部員数8人は少ないように思うが、趣味などの多様化が進む現在、こんなものだろうか。

 本局は学校内の部室で対局。振り駒の結果、先手は野表柾斗君1年生。後手三好神維君2年生。2人とも大変ユニークな名前にびっくり。今どきの高校生にはこんな名前が多いのだろうか。先手2六歩に後手4二銀。出だしから怪しいムードだが、結局は普通の将棋に落ち着いた。ただ、先手の野表君に一言アドバイスを。飛車先の歩を交換できる時は交換すること。歩交換のメリットは一歩を手にできること。そして何よりも大きいのは飛車が敵陣を直視していること。このチャンスを逃し本局の勝負に大きな影響を与えた。

■2六歩  □4二銀

■2五歩  □3二金

■3八銀  □3一角

■2七銀  □5四歩

■2六銀  □3四歩

■9六歩  □3三銀

■7八金  □8四歩

■6九玉  □6二銀

■5八金  □5三銀

■7六歩  □6四銀

■6六歩  □8五歩

■7七角  □9四歩

■8八銀  □4四歩

■6七金  □4二角

■5九角  □7四歩

■7七銀  □1四歩

■3六歩  □7五歩

 【図版】途中図(■2七銀まで)

 【図版】指了図(□7五歩まで)