指始図(□7五歩まで)指了図(■6八金寄まで)

 ■野表柾斗(のおもて・まさと/1年) □三好神維(みよし・かむい/2年) 観戦記/福島康夫

 どうしたら強くなれるのだろうか。これは、われわれ将棋愛好者にとっては永遠のテーマ。定跡を覚える、詰め将棋を解くなどが常識だが、もっと画期的な上達法はないだろうか。朝日新聞に「藤井聡太のいる時代」というタイトルで毎週日曜に連載されている記事の中で、森下卓九段が弟子の増田康宏六段の奨励会入会時に、厳しく指導した時の様子が描かれていた。「羽生先生の棋譜を並べて、書き写しなさい。脳みそに刻み込むように身につけなさい」。将棋の求道者森下九段らしい言葉で激励した。高段者の棋譜を盤上に並べて再現することを「棋譜並べ」というが、私も若い頃この方法で強くなった記憶がある。皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

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 さて局面。「開戦は歩の突き捨てから」と格言通り後手の三好君が先行した。歩、銀、角の交換から□8六飛とさばいて後手好調。ここで野表君は7九玉。これは非常に危険な手だが野表君にはある狙いがある。5三角から角を自陣に成り帰ること。□6四銀でこの角が死んでいるようだが、■7五銀が飛車取りで以下□8二飛■7五銀□同銀■同角成で逆転ムードとなる。本日の終了図。三好君の次の一手が注目。馬取りに切るか、逃げるか。さて?

■7五歩  □8六歩

■同歩   □7五銀

■7六歩  □8六銀

■同銀   □同角

■同角   □同飛

■7九玉  □8七歩

■5三角  □8二飛

■9七角成 □8六銀

■9八馬  □9五歩

■7七銀  □同銀

■同金寄  □3九角

■6八飛  □5七角成

■8七馬  □5九銀

■8三歩  □同飛

■7四銀  □8二飛

■8三歩  □6二飛

■6七金寄 □6八銀成

■同金寄

 【図版】指始図(□7五歩まで)

 【図版】指了図(■6八金寄まで)