それぞれの水槽の前に展示する魚名説明プレートを製作するため、能登島水族館を訪れていた時のこと。ヒトデ発生学の研究者の方が、学生たちに付近に生息するイトマキヒトデを100匹以上採集させて、発生卵を調べるために切り刻んでいるのを見て、びっくりしたことがある。自分の研究とはいえ、ヒトデにとっては迷惑千万。海の底で、

「この、ひとでなし」と叫んでいたことでしょう。

 しかし、生物学は何かを殺して、何かを発見するのだという。生物の命の心の問題に、ヒトデの青い輝きを重ね合わせるのでした。

撮影 石川県・能登島沿岸

 【写説】イトマキヒトデ