いとう漁協の水産祭の「伊豆海洋深層水利活用組合」ブースで来場者の人気を集めた納豆「海の賜」=伊東市新井の伊東魚市場

 ■干物、パン、納豆など 市外へも情報発信

 伊豆海洋深層水利活用組合(佐藤潤一組合長)の加盟事業所が扱う海洋深層水を使った商品が、伊東市内に定着してきた。うまみが増したり、業界団体の賞を獲得したりする品も出てきた。佐藤組合長は「地道なPR活動などのおかげで、認知度は確実に上がっている」と話す。今後は市外への情報発信に力を入れていくという。

 ■「すぐ近くで取水、メリット」

 同組合は2002年8月、海洋深層水を活用した地域活性化を目的に設立された。当初は焼津市から運び込んで加盟事業所に分配していた。09年、伊東市赤沢のDHC海洋深層水を同社の理解・協力を得て使用できることになり、活動に弾みがついた。

 組合加盟事業所は25社。食品製造会社が中心となっている。扱う商品は干物、ドレッシング、パン、カマボコ、納豆、酒、菓子など多岐にわたる。それぞれが、商品に合わせて原水(塩分約3・4%)、脱塩水、濃縮水(同約6・0%)を使い分ける。

 同市鎌田のまるさ食品(斎藤隆一社長)が海洋深層水(脱塩水)を使って作る納豆「海の賜(たまもの)」は、第24回全国納豆鑑評会(全国納豆協同組合連合会主催)の小粒・極小粒部門で農林水産省食料産業局長賞を受賞した。粘りと食感の良さなどが高く評価された。

 佐藤組合長が社長を務めるいとう白子(同市吉田)でも海洋深層水でドレッシングやようかんなどを製造しており、発酵との相性の良さを指摘する。「パンや納豆がおいしくなる。濃縮水を使った干物も成果を上げている。海洋深層水を使った日本酒やビール、リキュールなどの評判も良い」と力を込めた。

 伊東市内で着実に成果を上げていることから、今後は市外の事業所にも利用を積極的に呼び掛けていく。佐藤組合長は「すぐ近くで取水できるというメリットを活用しない手はない。海洋深層水の知名度は定着しており、間違いなく差別化を図ることができる」と声を大にする。

 問い合わせは事務局の伊東商工会議所〈電0557(37)2500〉へ。

 【写説】いとう漁協の水産祭の「伊豆海洋深層水利活用組合」ブースで来場者の人気を集めた納豆「海の賜」=伊東市新井の伊東魚市場