工房で創作する平田さん=富戸

 ■東京で展覧会 集大成300点

 伊東市富戸の劇画作家平田弘史さん(80)の生誕80年、画業60年を記念した展覧会「超絶入魂!時代劇画の神 平田弘史に刮目(かつもく)せよ!」が26日まで、東京都文京区の弥生美術館で開かれている。同展は、時代劇画の第一人者として知られる平田さんの集大成。初公開の原画など約300点を展示している。

 平田さんは1937年、東京都板橋区生まれ。20歳のとき漫画家デビュー。独学で腕を磨きながら「週刊少年キング」「週刊ヤングマガジン」「漫画ゴラク」などの雑誌で活躍。幾多の名作を生み“時代劇画の神”として多くのファンから支持されている。毛筆による力強い書も評価され、漫画家大友克洋さんの代表作「AKIRA」の題字を書いている。

 30年ほど前、富戸に移り住み、自宅兼工房を構え創作に打ち込んでいる。自身の等身大の生活をユニークに描いた「お父さん物語」や、伊豆をくまなく取材し、後北条氏の家臣清水康英の妻を主人公にした「怪力の母」などを同所で手掛けた。2013年、第42回日本漫画家協会賞・文部科学大臣賞を受賞している。

 両作をはじめ「弓道士魂」「薩摩義士伝」「黒田三十六計」といった傑作の原画、雑誌、書、資料などを一堂に集め展示した。徹底した時代考証と抜群の画力による秀作が来訪者を魅了している。

 平田さんは「『怪力の母』では、歴史に埋もれた人物を掘り起こそうと、伊豆の名もない城を巡って取材した。展覧会へぜひ足を運んで原画を見てほしい」と呼び掛ける。

 会期中の11日は平田さんによるサイン会が開かれる。午前10時~午後5時(最終入館4時半)。問い合わせは弥生美術館〈電03(3812)0012〉へ。

 【写説】工房で創作する平田さん=富戸