木下杢太郎の短冊を鑑賞する来館者=木下杢太郎記念館

 伊東市湯川の市立木下杢太郎記念館は5月7日まで、第31回特別展「木下杢太郎(桐下亭)の俳句」を開いている。来館者は詩作だけではない杢太郎の魅力を楽しんだ。

 杢太郎は全部で150首の俳句を詠んだとされ、今回初めて展示される短冊の肉筆1点と複製27点をはじめ、約40点が並ぶ。「秋雨やみちのくに入る足の冷え」は名古屋から仙台に勤務地が異動した際に白河で詠んだもので、お気に入りの句らしく肉筆と複製2点がある。

 杢太郎を研究している社会教育指導員の丸井重孝さん(67)は「俳句から詩人としての作風が深くうかがえ、大変貴重な資料になっている。書として作品を意識しているところに注目してほしい」と来場を呼び掛けた。横浜市から来た山本美智子さん(70)は「優しくてユニークな句。芭蕉の影響か、花鳥風月が美しく描かれている」と感心しきりだった。

 【写説】木下杢太郎の短冊を鑑賞する来館者=木下杢太郎記念館