レクイエム・ハ短調を演奏する団員ら=市観光会館

 東日本大震災から6年となった11日、伊東市内でレクイエム(鎮魂歌)の演奏会や被災地支援に関する講演会などが行われた。各団体・個人が被災地へ気持ちを込め活動した。

 伊東市の伊豆ヴェルディ記念合唱団(斉藤真知子代表)は、市観光会館でルイジ・ケルビーニ「レクイエム(鎮魂歌)ハ短調」などを歌う演奏会(伊豆新聞本社後援)を開いた。2部構成で迫力ある演奏を披露し、来場者約600人を魅了した。

 フランス国王・ルイ16世の冥福を祈るために作曲されたという「レクイエム」は、小屋敷真さんの指揮で、弦楽オーケストラ・ストリングアンサンブル伊豆プラスと演奏。団員ら約90人による厳かな歌声と楽器の低音に始まり、次第に激しさを増した。来場者は静かに聴き入り、約40分間にわたる抑揚ある演奏を楽しんだ。

 「世界をめぐる歌の旅」と題した第2部では、広瀬充さんのピアノ伴奏で山田耕筰作曲「待ちぼうけ」などを披露。東京芸術大在学中の歌手浜野杜輝さんも出演し、演奏会を盛り上げた。

 会場出入り口では団員の手作りグッズや福島県の郷土玩具「起き上がり小法師」などを販売。売上金は全額被災地への寄付、支援活動に活用するという。

 ■「津波てんでんこ」教訓に 復興支援・小川さん、東北への思い

 東日本大震災後、宮城県内で約2年半の復興支援ボランティア活動を行った伊東市竹の内の小川奈津美さんが、桜木町のひぐらし会館で開かれた伊東市民劇場の集まりで講話、被災地東北への思いを語った。

 小川さんは、被災直後と復興が進む宮城県気仙沼市や石巻市の写真を示しながら説明した。今も年数回足を運んでいる東北の人たちの思いについて触れ「『忘れられたくない』が共通した気持ち」と強調した。

 さらに東北地方に伝わる防災教訓「津波てんでんこ」(津波の際には、てんでんばらばらに高台へと逃げなさいの意)を挙げ「伊豆に津波が来たらこの言葉を思い出してほしい」と呼び掛けた。

 【写説】レクイエム・ハ短調を演奏する団員ら=市観光会館

 【写説】被災地東北への思いを語る小川さん=桜木町のひぐらし会館