最上級客室のプール付きヴィラを見学するメディア関係者ら=八幡野の坐漁荘

 ■唯一の旅館アピール

 伊東市八幡野・浮山温泉の高級老舗旅館「坐漁荘(ざぎょそう)」はこのほど、世界的小規模高級ホテルブランド「スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド」(本社・英国ロンドン、略称・SLH)に加盟した。10、11の両日、坐漁荘を運営する「アバリゾート・グループ」とSLHは、同旅館でプレス発表会を開いた。世界82カ国・517軒の加盟施設中、ただ一つの旅館であることを強調。旅行雑誌社や新聞社などメディア11社の関係者にアピールした。

 今回初めて伊豆に来たというSLH・CEO(最高経営責任者)フィリップ・ボーヤンさんは「SLH加盟施設中で唯一の旅館である坐漁荘を誇りに思う。共に足を踏み出し、どんどん成長していきたい。多くの日本の皆さまにSLHと坐漁荘を知っていただきたい」とあいさつ。その上で、同旅館が加盟条件を満たした理由としてハード、ソフト面の質の高さに加え、国や地域の文化を伝えようとする“哲学”がSLHの考えと一致したことを挙げた。

 同旅館のオーナーでアバリゾートを傘下にする台湾の企業グループ「シビル・グループ」(本社・台中市)総裁の葉信村さんは「旅館・ホテルは、その国の文化を表現できる大切な場所。自分は芸術作品を作り上げるような気持ちで(経営に)力を注いでいる」と話し、「海、山、温泉に恵まれた伊豆の素晴らしさを世界に紹介していきたい」と力を込めた。

 メディア関係者は、本館客室、プール付きヴィラ(離れ)、レストラン棟などを見学。洗練された和モダンの雰囲気たっぷりの各施設に興味を示した。地場産のカサゴ、キンメダイ、伊勢エビといった高級食材をふんだんに使った和会席料理も試食した。

 SLHは独立系で小規模かつ高級ホテルのみで構成されたホテルブランドのグループ。毎年数百以上の加盟申し込みがあるが、加盟できるホテル数はこのうち約5%。独自で厳格な基準と定期的な覆面調査でブランドを維持。世界各国の顧客から支持を受けている。坐漁荘は昨年12月に加盟した。日本では東京ステーションホテル、ザ・シギラ(沖縄・宮古島)など坐漁荘を含む12軒が名を連ねている。

 【写説】最上級客室のプール付きヴィラを見学するメディア関係者ら=八幡野の坐漁荘