飼い主の小川さん(左)と「幸」を捕まえた鹿田さん=八幡野

 ■小川さん引き取り 保健所「一番いい結果」

 伊東市池で通学路周辺に居着き、児童や保護者から不安の声が上がっていた首輪のない犬を、ペット同伴専門の宿「あさりのお宿」(池)のオーナー、鹿田昌男さん(59)が捕まえた。犬は造園業小川元気さん(35)=八幡野=に引き取られ、現在は家族の一員として大切に飼われている。捕獲により住民、里親が見つかったことで犬の不安がそれぞれなくなった。市民の見事な“連携プレー”に、県熱海保健所も「しっかり飼ってくれる人の元に行き、一番いい結果になった」と喜ぶ。

 同保健所によると、池で野良犬がいるとの苦情が寄せられていた。首輪もマイクロチップも付いていなかった。鹿田さんは友人の愛犬(シーズー)を探していて偶然、この首輪のない犬に遭遇した。「頭の良い犬」(鹿田さん)と分かったため、6月9日から餌付けを始め、午後10時すぎにドッグフードを与えるようにした。犬の警戒心も次第に解け、鹿田さんが近づいても逃げないようになった。

 餌付け3日目の11日深夜、お手製の直径1・5メートルの網の上に餌を置き、犬が食べている隙に捕まえたという。鹿田さんによると、見た目はたくましくてやや怖いが、雑種で2歳の雌という。「車が止まると必ず見に行っていた。迎えに来てくれたと思ったのかもしれない」と振り返る。

 犬を飼うことにした小川さんは「処分されることがあったら、かわいそうという気持ちもあった。本当にいい顔をしているし、だんだんなついてきてくれてかわいい」と笑みを浮かべる。家族会議で名前は「幸(こう)」に決まり、現在、ドッグランも作っているという。

 【写説】飼い主の小川さん(左)と「幸」を捕まえた鹿田さん=八幡野