審査員に説明するジオガイドの田畑さん(中央)=大室山山頂付近

 ■観光、教育に活用説明

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界ジオパーク加盟に向けた伊豆半島ジオパークの現地審査は27日、最終日を迎えた。海外審査員2人が伊東市、函南町のジオサイトなどを巡り、3日間におよぶ審査を終了した。伊豆半島ジオパーク推進協議会会長の菊地豊・伊豆市長、顧問の小山真人・静岡大教授は全行程終了後、審査の感想や世界認定に向けた思いなどを語った。

 審査終了後、熱海市内のホテルニューアカオで会見したイブラヒム・コモー氏(マレーシア)、アレクサンドル・アンドラサヌ氏(ルーマニア)は「私たち自身多くを学び、素晴らしい経験をさせてもらった」「事務局と関係者のハードワークに感激した」などと3日間を振り返り、感謝の言葉を並べた。菊地会長は「やるべきことはやり尽くした。2年前の審査に比べて(私たちの取り組みは)格段に上がり、行政主体から地域住民主体のジオパークになったことを肌で感じた。あとは結果を待つだけ」と語った。

 最終日は伊東市の大室山や城ケ崎海岸、函南町の丹那断層公園などを審査した。

 大室山では、伊豆半島ジオガイド協会会長の田畑朝恵さん、登山リフトを運営する池観光開発社長の稲葉明夫池区長らが説明した。約4千年前の噴火で誕生した日本を代表するスコリア丘で国天然記念物に指定され、伊東温泉に春を呼ぶ風物詩「山焼き」が行われていることなど、大室山の魅力をアピールした。

 田畑さんはジオガイドの経験を踏まえ、わんを伏せたような美しい曲線を持つ地域のランドマークであることや、子どもたちに伝えやすい格好のジオポイントであることを審査員に丁寧に伝えた。

 田畑さんは「ガイドとしての考えを審査員の方たちに伝えたつもり。理解してくれた手応えはあったと思う」と話した。

 函南町の酪農王国オラッチェでは、ジオガイドや住民の取り組みなどを紹介。丹那断層公園では北伊豆地震との関連や、公園の教育活用などを説明した。合間に取材に応じた同協議会の鈴木雄介専任研究員は「遊覧船が欠航した初日の堂ケ島は残念だったが、それ以外は順調に進んでいる。ジオらしい地質、地形のほか、その上にある文化や歴史、特産品なども見てもらっている」と話した。

 審査結果は、9月に中国で開かれるユネスコ世界ジオパーク評議会で検討され、順調に進めば来春のユネスコ執行委員会で認定が決まる。

 【写説】審査員に説明するジオガイドの田畑さん(中央)=大室山山頂付近