多賀ジュニアとの1回戦で声援を受け攻撃に臨む南伊東ベアーズの選手=伊東市の門野中グラウンド

 伊東市で5日に開幕した「第41回オール伊豆少年野球学童部大会」は、伊豆全域から集まった38チームが激突し熱戦を展開した。女子選手2人を中心に活躍するチームや体調不良にも負けず勝利に貢献した主将、降雨による中断など会場で集めた話題を紹介する。

 ■2回戦で前年決勝“再戦” 多賀 南伊東に雪辱果たす

 門野中の2回戦では、前大会の決勝で戦った多賀ジュニアと南伊東ベアーズが対戦した。多賀が5―0で南伊東に勝ち、前大会の雪辱を果たした。

 多賀は二回に2本の安打に四球や失策がからみ一挙5点を先制。南伊東の攻撃を無得点に抑えて勝利した。前大会の決勝は11―6で南伊東が優勝を飾っている。

 試合終了後、南伊東の池田真幸監督は「失点は二回だけだったが、流れを持ってくることができなかった」と振り返った。多賀の加藤久和監督は「昨年のリベンジを果たそうと臨んだ。少ないチャンスを生かせて良かった」と話した。

 ■伊豆山 主将、4番で女子活躍

 伊豆山イーグルスは主将の3番小松芽依さんと、強打を誇る4番高橋優愛さんの6年女子2人が看板選手だ。

 2人は後輩の面倒見が良く、頼りになるお姉さんでもある。市民グラウンドで行われた1回戦・函南シリウスとの試合は接戦の末7―8で敗れたが、小松さんは3安打2打点、高橋さんは1安打1打点と活躍し、攻守でチームを引っ張った。

 試合後、小松さんは「私に守備のミスがあったことが悔しい」と唇をかみつつ、チームメートにはいつもの笑顔を忘れなかった。

 ■宇佐美に“ツインタワー” 鈴木君木部君

 165センチの二塁手鈴木奏音(かのん)、162センチの投手木部大心の主軸両選手はチームで群を抜く長身。宇佐美少年野球団の“ツインタワー”だ。

 鈴木選手は高い身長を生かしバレーボールやバスケも得意。「電車のつり革をつかみやすい」と少しおどける。木部選手は、高い位置から繰り出す速球が武器で「きょうも頑張りたい」と目を輝かせていた。

 11回大会の(旧)宇佐美ドラゴンズ以来、宇佐美のチームには優勝がないだけに、両選手に古豪復活の期待が掛かる。

 ■再結成後初の勝利 仁科少年団・山田監督最後の指揮 「感慨深い」 

 第8回大会(1984年)で準優勝の古豪、仁科少年野球団が再結成後、オール伊豆大会で初勝利を飾った。13年間活動を休んだ後、10年前に再結成した。最初の年は出場を逃したが、以後は9年連続でオール伊豆出場を果たし、ようやく勝利を挙げた。

 今年が指揮を執る最後という山田雅志監督(51)は「最後の年に初勝利を挙げ、感慨深い。何とかもう一つ勝ちたいですね」と話す顔には笑みが広がった。

 ■来年こそ…勝利誓う 修善寺東クラブ 半数以上が本年度入団

 修善寺東少年野球クラブは6年生不在で、チーム11人のうち半数以上が本年度入団したばかり。上田知弘監督は「最初は本当に捕れない、投げられないだった。少しはまともになってきたということで出場を決めた」と語る。

 4カ月であいさつと返事、キャッチボールに重点を置いてきた。初戦の富戸ジュニア戦で四回コールド負けを喫したが、2点を挙げ、三回裏の守備を無失点で抑えるなど、好プレーも見せた。1年生のころからプレーしている野田真聖主将(5年)は「来年こそは1回戦を勝ち抜く」と再挑戦を誓った。

 ■下田フリッパーズ メンバー不足も1年ぶり大会復帰

 メンバー不足で昨年度の大会出場を断念し、活動休止となった下田フリッパーズが1年ぶりに戻ってきた。

 一昨年に6年生が引退し、メンバー6人になった。「それでもこのチームで野球をやりたい」という子どもたちと、必死で部員を集めた鈴木清志監督や保護者らの活動が実り、現在は15人まで増えている。

 チームはまだ成長段階で、鈴木監督は「今回は元気よくプレーできればそれで良し」とするも「この大会がスタートだ。さらなる成長が見込める来年に向けて、チーム一丸となって頑張りたい」と力を込めた。

 ■副町長が審判 南伊豆・橋本さん

 大会初日の審判の中に、南伊豆町副町長に1日就任したばかりの橋本元治さん(60)の姿があった。橋本さんは20年ほど前から、大会を審判として支えている。この日もかどの球場で、塁審と球審を務めた。「子どもたちのプレーを間近に見ることができ、楽しみながらさせてもらっている。これからも続けたい」と話した。

 ■開会式、初のドローン撮影

 開会式では、無人航空機(ドローン)を使った撮影を初めて行った。本社の北村史成記者が、選手の行進などを上空から撮影した。

 ドローンの撮影は東京航空局や市の許可を受けて実施した。行進や国旗掲揚、選手宣誓の様子を空撮した。

 ドローンは大会関係者らの関心が高く、ドローンが飛び上がると観客席から「ウオー」と大きな歓声が上がった。北村記者は「緊張したが、操縦と撮影がうまくいって良かった」と話した。

 【写説】多賀ジュニアとの2回戦で声援を受け攻撃に臨む南伊東ベアーズの選手=伊東市の門野中グラウンド

 【写説】主将の小松さん(下中央)と4番の高橋さん(下中央右)を中心に円陣を組む伊豆山イーグルスのナイン=伊東市民グラウンド

 【写説】“ツインタワー”の異名を持つ長身の鈴木、木部両選手(中央左から)

 【写説】再結成後、オール伊豆初勝利を飾った仁科少年野球団の選手たち=伊東市の小室山グラウンド

 【写説】基本を身につけオール伊豆に挑んだ修善寺東少年野球クラブ=伊東市の小室山グラウンド

 【写説】開会式で行進する下田フリッパーズのメンバー=伊東市営かどの球場

 【写説】球審を務める南伊豆町副町長の橋本さん=伊東市営かどの球場

 【写説】開会式で一斉に行進する選手=伊東市営かどの球場