法廷で使ったパネルで控訴趣意書の概要を説明する弁護人(左から水橋弁護士、趙弁護士、神山弁護士)=東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎

 ■証拠類、被告以外の“影”?

 伊東市八幡野の干物店強盗殺人事件の、肥田公明被告の控訴審国選弁護人3人(趙誠峰弁護士、水橋孝徳弁護士、神山啓史弁護士)は17日の初公判後、東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎内の司法記者クラブで会見し、控訴趣意書の概要、新たに開示された証拠類について説明した。

 開示された証拠類は、犯行前後に肥田被告以外の人物が犯行現場付近にいたことを示す捜査報告書2通を含め、200点近くに上ると説明。捜査報告書は2012年12月18日午後7時ごろ、干物店から道路に出てくる普通乗用車(軽四ではない)を目撃したことと、同日午後9時ごろに干物店駐車場前にヘッドライトをつけた車が駐車し、2人の人物が立っていて、建物北側の2階部分の電気がついていた。10時ごろには人の姿はなく、電気も消えていたなどとする内容という。趙弁護士は「肥田被告以外の人物が関わっていることをうかがわせる」と指摘した。

 趙弁護士は一審で開示されていなかったことにも触れ、「控訴審になって開示されたことは大きな問題。一審でこうした事実が出ていれば、裁判員も今とは全く違う判断をしたと思う」と語った。

 控訴趣意書については、肥田被告が殺人、窃盗を犯していないことに加え「仮に一審判決の認定を前提としても、これまでの裁判例で死刑判決は量刑不当」と語った。

 【写説】法廷で使ったパネルで控訴趣意書の概要を説明する弁護人(左から水橋弁護士、趙弁護士、神山弁護士)=東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎