小永井裕也さんから鹿島踊りについて聞く橋本さん(左)と赤坂さん(中央)=伊東市役所

 ■来年3月、伊東でプレビュー公演

 20年前に伊東で始まった「大田楽」を指導し、出演するNPO法人ACT・JT静岡支部(江口千代美支部長)は2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、伊豆半島の郷土芸能を広く発信する取り組みを進めている。プレビュー公演として、来年3月10日に「伊豆のODORIKOフェスティバル第1章『伊豆楽』誕生」を伊東市で開催し、東海岸から西海岸にかけての郷土芸能を新たな構成・演出の「伊豆楽」として披露する。

 本年度から継続していく事業。芸能を通じて「伊豆を一つに」を目指すほか、地域振興、外国人観光客の誘致にもつなげていく。本年度は郷土芸能の現状調査を行い、民俗学者で同NPO理事の橋本裕之さんと事務局長の赤坂明子さんが各地に足を運び、関係者に聞き取り調査した。

 聞き取りを行ったのは、▽「多爾夜(たによ)神社 猿っ子踊り」(西伊豆町安良里)▽「三番叟」(松崎町)▽「下賀茂 籠獅子」(南伊豆町下賀)▽「小稲虎舞(南伊豆町小稲)▽「田牛獅子おどり」(下田市田牛・八幡神社)▽「見高式三番叟」(河津町見高)▽「稲取 馬鹿囃子(ばやし)」(東伊豆町稲取)▽「湯川鹿島踊り」(伊東市湯川)−。主体となる組織や担い手などについて聞いた。

 プレビュー公演で「伊豆楽」は、90~120分の上演を予定している。1月中に演目、演出の内容を決めたいという。橋本さんは「伊豆の郷土芸能の多様性をPRできればと思っている。聞き取り調査で分かった後継者問題の活路を見いだすきっかけにもしたい」と話した。

 来年度以降も郷土芸能の調査を続け、継続開催するODORIKOフェスティバルで伊豆の芸能を一つにした「伊豆楽」のバージョンアップを図っていく。子どもたちの交流・発表の場を設け、世界にもアピールしていく。

 【写説】小永井裕也さんから鹿島踊りについて聞く橋本さん(左)と赤坂さん(中央)=伊東市役所