】“妊婦さんの木”を眺める篠村さんと鈴木さん(右)=音無町の音無神社

 ■首都圏の女性グループ“発見” 安産信仰に新たな素材

 ご祭神「豊玉姫命(とよたまひめのみこと)」のお産が軽かった言い伝えから、「安産」の神などとして知られ、市外からの参拝者も多い伊東市音無町の音無神社(下田泰史宮司)で、安産信仰をよりPRできる新たな“素材”が見つかった。本殿横にあるシイの木で、おなかが突き出た「妊婦さん」に見えると、首都圏から訪れた若い女性グループが驚いたという。

 管理人の篠村稔さん(73)によると、11月の連休時、境内で4、5人の大学生らしい女性グループに説明していた際、女性たちの目に入ったシイの木が「妊婦さんに見える」と話題になった。県立伊東高美術部が制作した源頼朝と八重姫(伊東祐親の娘)の絵巻の前から振り返った時だったという。

 シイは幹回り6メートルほどで、絵巻付近からは人でいうおなか辺りが大きくせり出して見える。樹齢は現在調査中。15年間管理人を務める篠村さんは「そういう視点で見たことがなかった。すごい」と若者たちの“発見”を喜ぶ。玖須美氏子総代会の氏子総代、鈴木勝さん(76)も「このこともPRして、安産の神社ということを多く人に伝えていきたい」と話す。

 篠村さんは本殿斜め前にあるシイとムクも、シイがムクを抱きかかえているように見えるとし、「頼朝と八重姫の思いがそうさせた『縁結びのご神木』」と参拝者に説明しているという。頼朝と八重姫は同神社で逢瀬(おうせ)を重ねたとされる。

 【写説】】“妊婦さんの木”を眺める篠村さんと鈴木さん(右)=音無町の音無神社