5月13日で閉館する「伊豆ガラスと工芸美術館」=富戸(写真の一部加工)

 ■建物老朽化や入館者減 アートフェスとともに歩み

 伊東市富戸(大室高原)の伊豆ガラスと工芸美術館が大型連休明けの5月13日で閉館することが分かった。片山劼(つとむ)館長(82)によると、伊豆高原アートフェスティバルの終了、建物の老朽化、自身の高齢化、入館者数の減少が理由で、四半世紀の歴史に幕を閉じる。片山館長は「文化が経済活性化の活力源との思いで開館した。だが、スタートに携わったアートフェスが昨年で終了、(この美術館の)役目も終わったと思う。大勢の人に作品を見ていただき、感謝している」と話した。

 同館は伊豆高原アートフェスのスタートに合わせ、1993年5月に開館した。翌年から5年間は年間入館者が20万人以上を記録し、ピークの96年は30万人を超えた。だがその後は下降線をたどり、2017年は5万4219人にとどまった。今年3月末までの累計入館者数は約334万人。

 エミール・ガレをはじめ、アールヌーボー、アール・デコ期にかけての欧米のガラス工芸を中心に展示している。収蔵品は約1500点で、常時300点ほどを飾っている。制作体験工房もあり、教育旅行のメニューとして、中学生らがステンドグラス制作などに取り組んでいる。

 伊豆高原観光事業協会教育旅行部会(通称・ファンクラブ)の関係者は「伊豆高原の中心的な体験施設であり、当初から教育旅行の生徒を受け入れてくれた。共に歩んできたので閉館は寂しい」と話した。

 【写説】5月13日で閉館する「伊豆ガラスと工芸美術館」=伊東市富戸(写真の一部加工)