■「情けない」住民嘆き 若手組織が新イベント、活気回復へ“横やり”

 伊東市のホテル跡地売買を巡る贈収賄事件で、警視庁に贈収賄などの容疑で逮捕された前市長・佃弘巳容疑者(71)=宇佐美=ら容疑者の3人はいずれも出身が宇佐美。連日報じられる前代未聞の汚職事件が、普段は穏やかな地区の住民に衝撃を与えている。

 佃容疑者のほか、贈賄容疑で建設会社役員森圭司郎容疑者(47)=同市湯川=、収賄ほう助容疑で会社員稲葉寛容疑者(50)=川崎市=が逮捕された。

 森、稲葉両容疑者を知る自営業の市内50代男性は、森容疑者について「高校時代にはボクシングで活躍し、国体で優勝した経験もあるスポーツマンのイメージが強い。仕事での悪いうわさもなく、今回の事件は寝耳に水。魔が差したのでは」と信じられない様子だった。また、稲葉容疑者についても「学校時代はあまり目立たない存在だった。悪い印象もないので、正直、驚いている」と話した。3人の関係について「それぞれスタイルの違う仕事をしていた。強いつながりは感じない」という。

 市内他地区と同様、少子高齢化が進む宇佐美。かつて1千人以上いた小学校の児童数も現在は3分の1程度に減った。地域に子どもの姿が少なくなる一方で、若手組織が新しいイベントに力を入れたり、飲食店やホテルがオープンしたりするなど最近、活気が戻りつつあった。宇佐美出身の40代の女性は「情けなく悲しい気持ちで涙が出そう。宇佐美のマイナスイメージが、この先残らなければいい」と嘆いた。

 7月下旬から8月上旬、「夏祭り」が開かれる。歩行者天国や花火などの催しがあり、50年以上続く地区伝統の行事だ。準備に励む主催者側関係者は「今回の事件を受けて特別なことをする訳ではないが、頑張って少しでも悪いイメージを振り払いたい」と言葉少なに話した。