■「いきなり勤務先はひどい」 「法にのっとり適切に対応」

 伊東市は市税収納率向上対策の一環として、滞納者に対する資産の差し押さえを強化している。給与差し押さえの件数も増えており、対象となった市民から「いきなり勤務先に通知するのはひどすぎる」「プライバシーの侵害ではないか」などと不満の声が上がっている。市は「法律にのっとって適切に対応している」として、理解を求めている。

 市が差し押さえを強化したのは、2017年度から。16年度の市税収納率が全国790市中783位、県内23市中23位と低迷し、県からも収納率向上を強く求められた。対策として未納者への早期対応、差し押さえ強化に乗り出した。それまで200~300件だった差し押さえ件数が17年度は1000件に急増した。

 市収納課によると、納期をすぎて20日経過すると督促状を出す。督促状を出してから10日後から、差し押さえが可能になる。給与差し押さえ件数は、17年度にはそれまでの年数件が50件以上になったという。

 固定資産税、個人住民税、国民健康保険税などすべての市税が対象となる。本年度は、固定資産税の第1期の納付期限が5月1日だったことから、6月20日すぎに未納者に対する差し押さえ手続きが始まった。そのうち給与差し押さえの対象者は20人以上になった。

 勤務先に差し押さえ通知が届いたという市民は「これまで真面目に納めてきたのに、あまりに放漫」と憤る。別の市民は「何カ月も滞納してきたわけではない。払うつもりでいたのに、いきなりの仕打ちで頭にくる」と怒りをあらわにする。

 浜野義則総務部長は「対象になった人には、できるだけ丁寧に説明して理解を求めていきたい。差し押さえ制度の周知をさらに徹底していく」と話した。差し押さえ強化に乗り出した結果、17年度の収納率は約2ポイント上昇したという。