狩野川台風の惨状を伝える写真を見ながら、遠山さん(右)の説明を聞く来訪者=八幡野の「ジオテラス伊東」

 ■市内の被災状況70点

 狩野川台風から60年の節目に合わせ、伊豆半島ジオパーク伊東ビジターセンター「ジオテラス伊東」は、狩野川台風伊東写真展を伊東市八幡野の伊豆急伊豆高原駅やまもプラザ内の同所で、開いている。市内の被災写真約70点が並び、来訪者は甚大な被害の記録を確かめ、防災への心構えを新たにしている。

 1958年9月26日に伊豆を襲った狩野川台風は田方地区だけでなく、市内全域で死者・行方不明者合わせ58人が犠牲になるなど甚大な被害があったと言われる。松川支流の寺田川で、橋に流木や土石が詰まり各所で氾濫が発生した様子、宇佐美の3河川(宮川、仲川、烏川)の上流で山崩れが起き、土砂や流木で川がふさがれ、鉄砲水に襲われた集落、国道上に残されたおびただしい流木といった生々しい写真が並ぶ。

 ジオテラス理事の遠山敬二さん(68)は来訪者に写真やデータを示し「伊東の被害を拡大させた要因の一つに、海岸と中心市街地の間の浜堤(砂浜の海岸線に沿って形成される砂の高まり)がある」などと解説した。

 東京都港区の女性(82)は「当時は東京の恵比寿駅にいて短時間で、膝の下まで増水した記憶がある。伊東でこんな被害があったとは知らなかった。自然の力は怖い」と述べた。

 9月30日まで。入場無料。午前9時半~午後5時。問い合わせはジオテラス伊東〈電0557(52)6100〉へ。

 【写説】狩野川台風の惨状を伝える写真を見ながら、遠山さん(右)の説明を聞く来訪者=伊東市八幡野の「ジオテラス伊東」