■弁護側、執行猶予求める

 伊東市のホテル跡地購入を巡る贈収賄事件で収賄罪に問われた前市長佃弘巳被告(71)の公判が7日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、検察側は懲役3年6月、追徴金1300万円を求刑した。弁護側は執行猶予付きの判決を求め、結審した。判決は3月18日。

 検察側は論告で「賄賂は極めて高額で、私腹を肥やすため自ら積極的、主体的に要求した。発覚を防ぐ方法を画策するなど、犯行は悪質。市財政を私物化したことは、背信性が高い。公務の公正と信頼性を失墜させており、厳罰が必要。賄賂性を一部否認するなど十分に反省していない」などと断じた。

 弁護側は「賄賂性の認識は薄かったが、事実を認めている。土地取得に便宜を図ったことはなく、周辺相場より低く土地を購入したことは、結果として市の利益を害していない。市長として顕著な実績を残しており、すでに社会的な制裁を受けている」などと訴えた。

 裁判長に促されて証言台の前に立った佃被告は「市民のために努力してきたが、人生が変わってしまった。迷惑を掛けた方々に厚く陳謝する」などと述べ、深く頭を下げた。

 起訴状などによると、佃被告は現職だった2015年8月下旬~9月上旬、同市桜木町のホテル跡地を市に購入させるなどの便宜を図った見返りとして、土地を所有していた建設・不動産会社の元社長(48)=贈賄罪で有罪判決=から1300万円を受け取ったとされる。