結んだ協定書を掲げる高橋社長(左)と川勝知事=県庁

 ■防災強化や観光振興に

 東急電鉄(高橋和夫社長)と県は15日、「3次元点群データ」の利活用に関する協定を結んだ。同社と伊豆急行などは昨秋、伊豆急全線で計測車両を走らせデータを収集。地理情報と点群技術を活用した新しい鉄道保守管理システム「鉄道版インフラドクター」を開発し、点検作業の効率・省力化を図っている。協定は同社の伊豆急沿線と、県が保有する地理や県道などの点群データを相互に共有・有効活用し、地域の防災強化、観光振興、活性化を図るのが狙い。行政と企業が同種データの包括的な協定を結ぶのは初めて。

 協定締結式には川勝平太知事と、高橋社長が出席。協定書に署名し、交換した。川勝知事は「(観光地の)伊豆が世界の伊豆として大きく花開く時代の予感がする協定になった」、高橋社長は「当社データの利活用で、県がより安心して住まい、訪れるエリアになれるよう、今後も前向きに取り組んでいきたい」とそれぞれ述べた。

 3次元点群データは、ドローンやレーザースキャナーを使って取得した位置を表す座標と色の要素を持つ点の集合体。高精度地図の作製、地図を生かした防災の強化、自動運転や観光用のVR(仮想現実)技術向上といった多方面に応用できる。

 現在、東急などはデータを生かした2次交通統合型サービス「観光型MaaS(マース)」の実証実験を伊豆で行っている。担当者は「来年には、何らかの形にしたい」と話した。

 【写説】結んだ協定書を掲げる高橋社長(左)と川勝知事=県庁