昨年12月に行われた現地調査=伊豆市の「筏場のわさび田」

 ■本年度創設、国内版に認定 

 農林水産省は15日までに、県わさび農業遺産推進協議会(会長・川勝平太知事)が申請した「静岡水わさびの伝統栽培―発祥の地が伝える人とわさびの歴史」を、国連食糧農業機関(FAO)が認定する「世界農業遺産」に申請することを決めた。同栽培は、同省が国内版として本年度創設した「日本農業遺産」にも認定された。

 同協議会は県と栽培市町、県山葵(わさび)組合連合会、JAなど20団体で構成する。世界、日本農業遺産候補への公募に対し、昨年9月に応募。国内選定委員会「世界農業遺産等専門家会議」による昨年12月の現地調査、2月の2次審査(プレゼンテーション)などの評価結果を踏まえ、同省が世界への申請3地域、日本認定8地域を決めた。

 同協議会副会長で、伊豆市の「筏場のわさび田」で行われた現地調査で委員に説明した同連合会長の塩谷広次さん(同市)は「生産者の励みになる。若い人たちへ技術を継承したい。地域の活性化にもつながればうれしい」と話した。

 今後は同省と各地域が連携して追加資料の作成や英訳などを行い、2017年度中に世界農業遺産へ申請する。申請から1年以内に審査される見通し。

 世界農業遺産は日本8地域を含む世界37地域が認定されている。地域が東アジアに偏っているため、今後は日本を含む東アジアからの認定が難しくなると想定されることから、同省が日本農業遺産を創設した。

 静岡県はワサビ栽培発祥の地。14年の産出額が全国シェア7割を超えるなど、日本一の産地となっている。

 【写説】昨年12月に行われた現地調査=伊豆市の「筏場のわさび田」