市議選候補者の街頭演説に耳を傾ける市民たち=伊豆の国市内

 ■激戦へ士気高める

 任期満了に伴う伊豆の国市長選・市議選が9日、告示された。市長選は3人、市議選(定数17)は24人が立候補の届け出をし、1週間の選挙戦が始まった。投票は16日に行われ、即日開票される。

 市長選に立候補したのはいずれも無所属で、届け出順に、新人・秋田清氏(66)=山木=、現職・小野登志子氏(72)=南条=、新人・柴田三智子氏(58)=山木=。市議選は予想された現職10人、元職1人、新人13人が出馬した。政党別は公明党1人、共産党3人で、ほかの20人は無所属。

 届け出を済ませた多くの陣営は事務所前で出陣式を開き、候補者本人が第一声を放つなどして激戦に向け士気を高めた。市内は選挙カーが走り、各地で遊説が行われ、選挙ムード一色に包まれた。

 期日前投票は10日から市役所で始まり、初日から貴重な1票を投じる有権者の姿が見られた。15日まで。午前8時半~午後8時に受け付けている。

 投票は16日午前7時~午後8時(一部繰り上げあり)に市内27投票所で行われ、午後9時からあやめ会館で開票される。

 3月2日現在の選挙人名簿登録者数は4万1853人(男1万9953人、女2万1900人)。

 ■クリ使った産業振興 秋田清(あきた きよし)候補(66) 山木 無新

 秋田候補は山木の事務所で必勝祈願の神事を行った後、出陣式に臨んだ。秋田候補は「市長をバトンタッチさせていただきたいという一心で今日まで来た」と支持を訴えた。

 秋田候補は昨年5月の出馬表明時から掲げてきた「伊豆の国ブランドづくり」について「“ロマンとマロンの里づくり”を進める」と主張。韮山反射炉南側の敷地で市民がクリの木を育てる構想で「市民総参加によるクリを使った産業振興を図りたい」と述べた。同時に、付近に市内外の人が3日間自主的に生活できる「防災シミュレーションセンター」を造るとし、「マロンの里を活用しながら滞留時間を長くし、市の産業にしていきたい」と説明。「皆さんの手で私を市のトップリーダーにしてほしい」と力強く語った。

 秋田 清(あきた・きよし)66 無新 会社役員 いじめ・虐待・不登校対策協議会理事長 元市議 県立田方農業高卒 山木

 ■東京圏通勤者を誘致 小野登志子(おのとしこ)候補(72) 南条 無現

 小野候補の出陣式は午前9時から、伊豆長岡駅近くの事務所前で行われた。小野候補は「最近、伊豆の国市が明るくなったとお礼を言われる」と4年間の実績をアピールしながら「市民、職員が一丸となり、伊豆の国市の町づくりにまい進しましょう」と声を張り上げた。

 小野候補は「前に進めよう、伊豆の国市」をスローガンに掲げ「原木駅に大駐車場を整備し、東京圏の通勤者を誘致する」「韮山反射炉から伊豆半島全域の観光発展を図る」「お年寄りに1万5千円分の交通券を用意し、外出を支援する」「子どものインフルエンザ予防接種を助成する」などと政策を力説。「15年間守り通したスローガン『命守りたい。赤ちゃんからお年寄りまで』を貫きます」と力を込めた。

 小野 登志子(おの・としこ)72 無現(1) 元県議 元韮山町議 伊豆保健医療センター理事長 日本大卒 南条

 ■住民自治基本条例を 柴田三智子(しばたみちこ)候補(58) 山木 無新

 柴田候補は山木の事務所前で第一声を発した。「目指すのは皆さんの知恵が生かされた伊豆の国市。お金に頼るのではなく、一人一人が自主自立しながら考える町づくりが求められる」と呼び掛けた。

 柴田候補は「3町が合併した伊豆の国市には多くの宝が眠っている」とし「皆さんの声が届くよう『住民自治基本条例』を制定する」と宣言。「議会、市長、市民が三位一体となった町づくりを目指す」と強調した。

 「伊豆の国市には昔から『結いの関係』がある。お金が無いときだからこそ知恵を出し合い、人間関係ができてきた。もう一度再構築したい」と語り、市民協働の必要性を述べた上で「市民の力無くして伊豆の国市はない。皆さんの知恵と力を貸してください」と訴えた。

 柴田 三智子(しばた・みちこ)58 無新 創作古布作家 元市議 元韮山町議 元市社会教育委員 県立大仁高卒 山木

 ■市議選は7超 各候補奔走

 9日に告示された伊豆の国市議選(定数17)に立候補したのは、届け出順に▽三好陽子氏(60)▽柴田三敏氏(69)▽梅原秀宣氏(68)▽杉尾利治氏(69)▽青木満氏(42)▽小川恵利子氏(58)▽高橋隆子氏(46)▽高梨禎芳氏(65)▽二藤武司氏(64)▽八木基之氏(62)▽天野佐代里氏(59)▽高橋公一氏(69)▽田中正男氏(63)▽後藤真一氏(72)▽小沢五月江氏(60)▽森下茂氏(60)▽内田隆久氏(62)▽岩本学氏(60)▽笹原恵子氏(61)▽久保武彦氏(62)▽井川弘二郎氏(30)▽島田寿朗氏(40)▽鈴木俊治氏(62)▽古屋鋭治氏(62)―。定数3超だった前回選を上回る7超となっており、多くの陣営が厳しい戦いであることを強調。支持拡大に奔走している。

 【写説】市議選候補者の街頭演説に耳を傾ける市民たち=伊豆の国市内