藤枝明誠―日大三島 試合再開後の七回裏、生還する日大三島の選手=草薙球場

 ■再開後、毎回加点も涙

 「第99回全国高校野球選手権静岡大会」の決勝が25日、静岡市の草薙球場で行われ、28年ぶりの優勝を目指して臨んだ日大三島は藤枝明誠に10―23で敗れ、涙をのんだ。大雨による中断を挟むなどアクシデントもある中、2桁得点の攻撃を見せたが、藤枝明誠の猛攻を前に甲子園への夢はついえた。

藤枝明誠 306210461―23

日大三島 000020224― 6

 日大三島は初回、前日に十三回と3分の2を投げた主戦海野が藤枝明誠打線につかまる苦しい展開。3点を許すと、三回に2番手土屋と合わせて6点を奪われ、五回終了までに点差は10点となった。

 七回表の途中、雨脚が強くなり試合は一時中断。2時間以上にわたり中断する事態となった。雨が残る中、試合は再開されたが、藤枝明誠の攻撃の流れは止まらなかった。

 日大三島打線は七回裏、1番新原の中前適時打や2番原の左越適時二塁打で2点を追加。八回裏には2死一塁から7番野口が右方向へ2点本塁打を放つなど点を重ねた。

 17点差となっても諦めない日大三島は最終回、3番長尾の中前適時打で1点を獲得。2死満塁の好機から6番海野が右越3点適時打を放つなど最後まで粘りを見せたが、点差をひっくり返すには至らなかった。

 ■「意地見せた」 主将らコメント

 川口剛監督 藤枝明誠の前日の勢いを止められなかったのが全て。海野しか抑えられないと思い、託した。準決勝、決勝と意地のピッチングを見せてくれたが、藤枝明誠のバットがよく振れていた。前半で点を離されたが最後に意地で点を取り、日大三島らしい野球をしてくれたと思う。選手には本当によくやってくれたと伝えたい。

 長尾樹主将 終盤で追い上げることができ、最後まで日大三島らしく、粘り強く戦うことができた。意地を見せられた試合だったと思う。藤枝明誠が強く、さすがだなと思った。中断はあったが試合再開の時はみんな、まずは必ず1点取るという強い気持ちで臨んでいた。(今大会を通じて)あと一歩というところで優勝できず、悔しい。

 渡辺武一郎校長 結果はとても残念だが、選手たちは最後までいい試合を見せてくれた。一つ一つの勝負に勝つごとに集中力を身につけ、びっくりするほど精神的に大きく成長した。選手だけでなく、見える人、見えない人も含めて、多くの人が活躍を支えてくれた。本当にありがたく思っている。

 豊岡武士・三島市長 シード校でなくても、たゆまぬ努力と積み重ねた練習の成果を発揮すれば、ここまで勝ち抜けることを証明してくれた。雨による中断にも気持ちを切らさず、最後まで頑張り抜いた選手たちに心から拍手を送る。決して諦めない粘り強い戦いは、多くの市民や日大三島ファンに夢と感動を与えてくれた。

 【写説】藤枝明誠―日大三島 試合再開後の七回裏、生還する日大三島の選手=草薙球場