水田に薬剤をまく無人ヘリコプター=伊豆の国市中

 伊豆の国市の韮山地区の水田に8日、小型のヘリコプターが出現した。稲の害虫ウンカを駆除するための薬剤散布が目的で、無線操縦の4機体が大きな音と風を起こしながら水田の上を旋回した。

 ヘリは袋井市の散布業者が所有しており、10年以上前から続けている。全長とプロペラの幅はいずれも3メートルほどあり、遠近感によっては本物と間違えそう。散布に立ち会っていた地元農家の人たちは「パトカーが通りかかって、警察の人も『すごいですね』なんて話してたよ」と笑う。

 ウンカは体長5ミリほどの昆虫で、葉や茎を食べる。南条区部農会長の原千昭さん(67)は「茎を食べられると全体が枯れてしまう。駆除しようとしても近くの田んぼに移り、すぐまた戻ってくる」と話す。南条、中、内中の3区で同じ日に散布し、一気に駆除する対策を取っている。

 以前はタンクを担ぎながらホースで散布していたという。ヘリは他の地区でも導入しており、田植えの早い南から順に作業している。原さんはヘリを使い始めた詳しいいきさつは分からないとしながらも「ホースを使うのはやはり重労働だったのではないか。また、以前は薬剤が粉だったので地面に落ちてしまっていたが、今は液体なので効果が高いのでは」と話し、高度3、4メートルほどを何度も行き来する機体を見守った。

 【写説】水田に薬剤をまく無人ヘリコプター=伊豆の国市中