従業員の誘導で高台に避難する参加者=伊豆市の土肥金山

 ■ルート、看板確認し備え

 伊豆市と土肥の観光施設「土肥金山」は12日、同施設で津波避難誘導訓練を実施した。施設や市、県、土肥地区の観光、自主防災、消防団関係者ら約70人が参加。訓練で施設内の避難ルートや避難誘導看板、防災倉庫などを確認し、災害発生時に備えた。

 市が5月に策定し、現在、改定を進めている観光防災まちづくり推進計画に基づき、観光客や従業員の安全確保のために行った。市と観光施設が連携した避難訓練は初めてという。

 大規模地震が発生し、建物倒壊や地盤の液状化、火災に続き、まもなく大津波が襲来するとの想定。

 訓練では、地震発生の放送が流れると、従業員が「私についてきて下さい」と声を掛けながら、高台にある施設裏山の避難場所に観光客役の参加者を誘導。防災倉庫の場所と非常食約50人分などの備蓄品も確認した。

 訓練終了後、施設を運営する土肥マリン観光の小林貴宣社長は「訓練での気付きを忘れずに、万が一に備えてほしい」とあいさつ。県東部危機管理局の柳本仁副局長は「観光客の命を守るために訓練に取り組んでほしい」と呼び掛けた。市防災安全課の山口雄一さんは「防災計画を知ってもらい、観光客への対策を一緒に考えるきっかけにしたい」と話した。

 市では、土肥地区を中心とした防災まちづくり計画を検討する「市津波防災地域づくり推進協議会」が、全国初の津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)の指定を目指す計画案をまとめた。市は安全対策などのプラス面をアピールしながら本年度中の指定を目指している。

 【写説】従業員の誘導で高台に避難する参加者=伊豆市の土肥金山