伊豆半島ジオパークは、2度目の“世界挑戦”で認定が決まった。世界ジオパークネットワーク(GGN)の事業だった2015年には「保留」の決定が下され、国際的に見た地質学的価値や、伊東のイルカ漁の説明などが課題として指摘された。前回の決定から3年越し、川勝平太知事が伊豆半島ジオパーク構想を提唱してからは9年目で、悲願の世界認定が実現した。

 伊豆半島ジオパーク推進協議会は14年3月、GGN加盟に向けた申請書を日本ジオパーク委員会(JGN)に提出し、8月にGGNへの国内推薦が決定。12月に加盟申請書を提出した。15年6月の現地調査を経て、世界認定への期待が高まったが、9月に鳥取市で開かれたアジア太平洋ジオパークネットワーク(APGN)山陰海岸シンポジウムの席でGGNが発表した加盟認定地域に含まれず、「保留」の扱いとなった。

 10月にはGGNの関係者から、加盟に向けた課題がメールで届いた。「伊豆半島ジオパークの国際的な価値について独立した証明(外部の専門家による評価)がなされるべきだ」「この地域で行われているイルカ追い込み漁を制御しようとしていることの再保証が必要」などの10項目が指摘された。

 協議会は2016年11月、1年前に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の正式事業に格上げされた世界ジオパーク認定に向け、2度目の申請を行った。最重要課題とされた国際的な価値の証明については、伊豆半島が「地球上唯一の活動的火山弧(プレートの上に乗った火山のつながり)の会合点」である点を挙げた。前回の申請でも触れたが、似たような形状の世界の他地域との比較を明記して、伊豆半島の特異性を強調し、それに伴う学術的な価値も載せた。協議会の中に設置した学術部会における検討に加え、外部の専門家3人の評価も反映させた。

 課題の一つだったイルカ追い込み漁については、ジオパークと直接関係ない問題という判断から、申請書に明記しなかった。協議会長の菊地豊・伊豆市長は再申請の記者会見で「ジオパークの構成要素に入っていない」「当事者ではない」と強調した。

 17年7月には、加盟に向けた現地審査が行われた。ユネスコから派遣された海外審査員2人が3日間にわたり、ジオサイトやビジターセンターなど17カ所を巡り、地質の価値やジオパークを活用した取り組みなどを審査した。協議会によると、現地審査の期間中、イルカ漁に関する質問はなかったという。

 【図説】伊豆半島ジオパークの歩み