回想シーンを熱演する出演者=伊豆市の修善寺総合会館

 ■被災伝える迫真演技 悲しみ、立ち直る姿描く

 未曽有の被害をもたらした狩野川台風から60年を迎えるのに合わせ、22、23日、伊豆市の修善寺総合会館で演劇「狩野川台風」(実行委員会、市主催、伊豆日日新聞など後援)の公演が行われた。劇団DAN(ダン)のメンバーと公募した小中学生が出演。2日間で約1900人が来場し、被災を伝える迫真の演技に見入った。

 演劇「狩野川台風」は、伊豆の国市を拠点に活動する同劇団が、市内外で上演している人気の演目。1958年9月26日の狩野川台風襲来時、中学生だった「智子」が、家族や仲間を突然失った悲しみや立ち直る姿などを描いている。

 公募で選ばれた児島姫乃さん(修善寺中2年)を主人公に、45人が出演。家族だんらんや楽しい学校生活から、台風が襲来し家族が次々と流される壮絶な場面などを熱演した。

 松井清高代表は「伊豆市の人たちに、被災した人たちが悲しみを乗り越えてつくってくれた町だというのを知ってもらいたい」と話した。開演を前に菊地豊市長は、被災者の体験談を伝え「危ないときには、まず安全な場所に避難してほしい」と呼び掛け「演じる子どもたちがやりやすくなるよう、同じように感じてほしい」と監督からの言葉を伝えた。

 【写説】回想シーンを熱演する出演者=伊豆市の修善寺総合会館