友愛の像へ献花する児童代表=伊豆市の熊坂小

 ■「災害への備え大切」

 1958年の狩野川台風で大きな被害が出た26日、伊豆市立熊坂小(松下八十二校長)は「狩野川台風に学ぶ会」を開いた。例年通り、友愛の像への献花や台風体験者の講話を行ったほか、60年の節目に当たることから、4年生による発表や災害対策車両の紹介を実施。殉難者の冥福を祈るとともに、改めて防災について考えた。

 殉難した児童と教師を慰霊する友愛の像は、発生2年後の9月26日に建立。中には犠牲になった児童78人、教師2人の名前を記した木札が納められている。1~3年生が像の前に並び、代表児童が花を手向けた。

 4~6年生は狩野川記念公園まで行き、慰霊碑に献花した。

 4年生は、防災・河川環境教育で学んだことを体育館で発表。16人が一列に並び、画像も交えて発表した。29日に伊豆の国市のアクシスかつらぎで開かれる狩野川台風60周年シンポジウムでも同様の発表を行う。

 体験談は、小学6年生の時に元韮山町土手和田で被災した野仲利男さん(堀切)を招いた。野仲さんは「あっという間に家の中に水が入ってきた」など、当時の状況を説明。児童たちに災害の恐ろしさ、悲惨さを伝えた。児童たちは「毎年体験談を聞いているけど、狩野川台風の恐ろしさが分かった」「とても悲しい気持ちになった」「災害に備えることが大切だと思った」などと感想を発表した。

 国土交通省沼津河川国道事務所の対策本部車、排水ポンプ車、照明車も見学した。

 ■慰霊碑前で冥福祈る 狩野川公園

 伊豆市熊坂にある狩野川記念公園の指定管理者のサンアメニティ(本社・東京都北区)は26日、狩野川台風60年行事を公園内に建つ狩野川台風殉難者慰霊碑前で行った。神事や献花を行い、犠牲者の冥福を祈った。

 同公園の大城和美園長、伊豆営業所の山下祥弘所長ら関係者と地元住民代表、市議らが参列した。祝詞奏上などに続き、順番に玉串をささげて手を合わせた。

 献花は毎年行っているが、記念行事は10年前に続き実施。山下所長は「60年前の台風を忘れないために、微力ながら管理者として開催した」とあいさつした。

 【写説】友愛の像へ献花する児童代表=伊豆市の熊坂小

 【写説】殉難者慰霊碑へ玉串をささげ手を合わせる参列者=伊豆市熊坂の狩野川記念公園