海岸から旅館などへ避難する観光客役の市民ら=伊豆市土肥

 伊豆市土肥地区で28日、内閣府や県と連携した津波・防災訓練が行われた。観光事業者や住民、自主防災組織関係者ら約300人が参加し、防災意識高揚と技術向上を図った。同地区が「観光防災まちづくり」を進めていることを受け、海水浴場からの避難も訓練項目に盛り込んだ。

 震度6強、マグニチュード(M)9、最大津波高10メートルの想定で実施した。海水浴場からの避難訓練は、市民やライフセーバーら100人以上が観光客役を務め、午前10時20分過ぎに大津波警報の放送が流れると、津波避難ビルに指定されている旅館などに向かって避難した。ホテル明治館では実際に階段を上り、屋上に避難した。

 参加者は「階段を上るのが大変だった。高齢者は時間がかかると思った」「旅館従業員の避難誘導が役に立った」などと感想を語った。今後の町づくりに生かすため、どのように避難したかアンケートも取った。

 海岸では海上保安庁や自衛隊、消防による海上漂流者救出訓練も実施。その後は市立土肥小中一貫校に移動し、避難所運営訓練などに取り組んだ。

 訓練は全国で場所を替えて実施しており、県内は2015年の東伊豆町以来。今年は土肥を含め10カ所で行われる。

 【写説】海岸から旅館などへ避難する観光客役の市民ら=伊豆市土肥