列車のロングシートを使ったスロープで降車する乗客役参加者=伊豆市の修善寺駅

 ■乗客協力し設置、降車 「地震、備えはできる」

 伊豆箱根鉄道と三島・田方地区4市町で構成する駿豆線沿線地域活性化協議会は22日、旅客避難誘導訓練を伊豆市の修善寺駅などで行った。4市町の会場持ち回りで続け7年目。旅客降車訓練では、列車のロングシートをスロープとして設置する訓練を初めて取り入れた。

 同社、各市町、県、住民ら約70人が参加した。緊急地震速報を受けて列車を停止させた後、実際に地震が発生したという想定。牧之郷駅―修善寺駅間で緊急停止訓練を行った。

 旅客降車訓練は、修善寺駅の留置線を停止場所に見立て行った。運転士は負傷者を確認するとともに、協力してくれる乗客や同社社員がいるか呼び掛けた。協力を名乗り出た乗客役らは、列車のシートを外しスロープと土台を設置。乗客はすべり台のようにスロープを使って降車した。

 客室ドアの床に腰掛けた状態から補助を得て降りる訓練、要配慮者を数人で抱えて降車させる訓練も実施。最後は指定避難場所の市立修善寺南小まで徒歩で避難誘導した。

 同社によると、10編成のうち2編成は同様のシートを使用。降車用のはしごを搭載している列車もある。同社は「地震の予知はできないが、備えはできる。シート使用も一つの選択肢。いろいろな状況を想定した訓練を続けたい」と話した。

 【写説】列車のロングシートを使ったスロープで降車する乗客役参加者=伊豆市の修善寺駅