竹林伐採により見晴らしが良くなった場所を確認する関係者=伊豆市湯ケ島

 ■関係者ら、現地で進ちょく状況確認

 伊豆市湯ケ島、天城会館の裏手に広がる熊野山の宿側で、県の補助を受けた竹林伐採事業が進められている。山には同地区ゆかりの文豪・井上靖の墓地もあり、周辺の環境整備や、墓地からの景観改善などが期待されている。墓参りも行う27日の「あすなろ忌」を前に24日、関係者が現地を訪れ、進ちょく状況などを確認した。

 地権者代表の安藤敏男さん、市観光協会天城支部の堀江昭二支部長、井上靖ふるさと会の岡田明子副会長らが、県東部農林事務所森林整備課林業振興班の石川晴子主査とともに現地を訪れた。同会館駐車場から墓地まで歩いて往復した。

 伐採が終わった場所では「見晴らしが良くなった」「長野地区がよく見える」などと感想を語った。安藤さんは「文学の郷構想としてさまざまな取り組みをしている。整備により墓地を訪れる人が増えるとともに、井上ゆかりの場所が多く残る宿地区を見渡せるようになれば良い」と期待した。

 観光協会とふるさと会は、墓地に植えられているゆかりの植物瓊花(けいか)を増やすことも計画している。

 森林(もり)づくり県民税を活用した「森の力再生事業」として取り組んでいる。地権者26人と整備者の鈴木造園(清水町)が申請し、県と協定を締結。昨年11月から伐採を始めた。範囲は約1万8千平方メートルで、本年度中に終了する計画。同事業は公共性が条件の一つになり、同所は国道414号に近いことなどから採用された。

 ■27日に墓参「あすなろ忌」

 井上靖を顕彰する「あすなろ忌」(伊豆市教育委員会・井上靖ふるさと会・劇団しろばんば共催、伊豆日日新聞など後援)が、27日に開かれる。午前10時から、熊野山墓地で墓参りする。

 11時からは、井上靖コンクール感想文・風景画の発表と表彰を、天城湯ケ島支所で行う。午後1時からは、同劇団による公演「幼き日」が天城会館ホールで行われる。ともに入場無料。

 あすなろ忌は、「伊豆文学まつり」(市・市教育委員会主催)のオープニングを兼ねて開かれる。まつりは3月3日まで。各旅館による文豪ゆかりの部屋・秘蔵品公開、映画上映会、如月朗読会、文学散歩、「上の家」一般公開など、さまざまな催しが行われる。

 【写説】竹林伐採により見晴らしが良くなった場所を確認する関係者=伊豆市湯ケ島