小型ビーコンを首から掛け避難する住民=伊豆市土肥

 ■経路や通過時間 小型発信器配布30カ所に受信器

 伊豆市は「津波対策推進旬間」(6~15日)の一環として6日夜、土肥の大藪地区を対象にした夜間津波避難訓練を行った。住民の避難行動を可視化するため、昨年に引き続き情報技術(IT)を活用した訓練を展開。前回よりも精度を上げ、住民の避難経路や通過時間などのデータを収集した。

 地震発生に伴う津波警報発令を想定し、午後7時に区内の放送で住民に伝えた。住民たちは、高台や避難ビルなど最寄りの避難場所を目指して移動。土肥地区は、南海トラフ地震で最大10メートルの津波が6分後に到達する想定が出されていることから、素早い避難を心掛けた。1歳、3歳の子どもを連れ避難した母親は「準備をしていたので3分で避難できたが、いきなり来たら分からない」と話した。

 住民145人に対し、事前に小型ビーコン(電波受発信器)を配布した。地区内の主要ポイント30カ所に受信器を設置し、避難経路や通過時間などを集積した。データを元に住民の避難行動を分析し、今後の避難計画などに生かす。前回より対象者を約50人増やし、受信器設置場所も3倍にした。

 土肥地区の観光防災まちづくり推進計画策定に関わった静岡大防災総合センターや企業の協力で行った。同センターの原田賢治准教授は「みんな迅速に避難し、訓練が身についていると感じた。津波はいつ来るか分からない。データを元に、適切な避難ができているか、参加者に考えてほしい」と話した。

 【写説】小型ビーコンを首から掛け避難する住民=伊豆市土肥