若手(右)にくくりわなの仕組みや設置ポイントを指導する先輩生産者=伊豆市吉奈

 ■「くくりわな」で成果

 伊豆市の天城湯ケ島山葵(わさび)組合(渡辺雅美組合長)は本年度、鹿やイノシシなどの鳥獣害対策チーム「捕獲隊」(斎藤美智男隊長)を立ち上げ、「くくりわな」による捕獲に取り組んでいる。これまでに鹿211頭、イノシシ49頭を捕獲した。

 同地区では野生鳥獣によるワサビ沢や里山への被害が深刻で、数年前から同組合メンバーがわなによる対策を行っていた。猟友会の高齢化も進み、自分たちの大切な農産物を自分たちの手で守っていかなければと、昨年4月の総会で正式に立ち上げた。

 メンバーは30代後半から90代までの生産者15人で、全員がくくりわなの免許を取得。最年長95歳の生産者も最前線で駆除に活躍している。捕獲した鹿は市食肉加工センター「イズシカ問屋」などに持ち込み、食肉としても利用している。

 初の講習会をこのほど、吉奈のワサビ沢付近で開き、捕獲隊と渡辺組合長、JA伊豆の国職員が参加した。先輩生産者が若手生産者に、わな設置のポイントなどを説明。動物の足跡から獣道を把握すること、わなにかかった後の処理を考え道路からあまり遠くない場所に仕掛けることなどを指導した。

 斎藤隊長は「特に冬場はえさが少なく、定植後1、2カ月のワサビの葉を食べられ、成長が遅れてしまう。収穫時期のワサビを食べられると傷物が多く、獣臭がついて出荷できない。今回のような講習会を毎年定期的に開き、組合みんなでワサビを守っていきたい」と話した。

 【写説】若手(右)にくくりわなの仕組みや設置ポイントを指導する先輩生産者=伊豆市吉奈