資料集に掲載している古文書(右)とその翻刻(伊豆の国市提供)

 ■大砲鋳造の実態 貴重な現場の記録など

 伊豆の国市はこのほど、韮山反射炉文献調査の成果をまとめた「韮山反射炉関係資料集第1巻上下」を刊行した。反射炉の建設の経緯や建設の状況、完成後の大砲鋳造の実態などを知ることができる。

 反射炉の保存・整備・活用に関する計画に基づき、2013年度から江川文庫が所蔵するおよそ10万点にのぼる江川家伝来の資料群の中から、反射炉に関係する資料を抽出して翻刻・調査研究を行い、その成果を報告書としてまとめた資料集。

 A4判、上下合わせて約800ページで、400セットを作製した。幕府内でのやり取りが記録された「御用留」や幕府からの知らせの「廻状留」、資材の調達記録が載った「評議留」、勤務日記を載せている。これらから築造にかける思いの強さや地元の協力なくしてはなしえなかったことなどが垣間見えるという。

 100セットを文化財課窓口で販売する。価格は上下セットで3500円(税込み)。同課や市内の図書館、市郷土資料館などで閲覧もできる。

 同課は「大砲鋳造の実態など、まさに現場の記録から知ることができる貴重な資料集となっている」と話す。

 今後2年間の間に、第2巻と第3巻を上下2冊ずつ、計6冊を刊行する予定。問い合わせは同課〈電055(948)1428〉へ。

 【写説】資料集に掲載している古文書(右)とその翻刻(伊豆の国市提供)