「江川英龍の観察力」と題した特別講座で耳を傾ける参加者ら=伊豆の国市韮山の江川邸

 ■昆虫や花、人物解説 

 伊豆の国市韮山の江川邸で4日、邸内で行われているミニ展示「江川英龍の観察力」に合わせた特別講座が開かれた。19人が受講し、江川家第36代当主英龍(坦庵)の描いた観察画を鑑賞。英龍について理解を深めた。

 静岡デスティネーションキャンペーンの一環で、江川文庫が主催した。普段は公開していない書院で行った。嘱託学芸員の橋本敬之さんが講師を務めた。

 谷文晁の門人だった英龍は、昆虫や魚、植物、人物などさまざまな絵を描いた。旗本の子どもが絵を教えてほしい−と言うほど、かなりの腕前であったという。

 橋本さんはスライドで、その一部を紹介した。細密に描かれたチョウチョやホタル、ヤマザクラ、アヤメなどについて「しっかりと観察して描いている」「(細密なのが)拡大してもよく分かる」などと説明。一方で、子守や入浴、家事の様子などを捉えた人物は「(顔に)目と口しか描かれていないが、表情が豊か」と評した。

 書院には文晁の「尚歯会図」を飾り、文晁についても解説した。

 特別講座は4月28日にも実施。受講者には、千利休が花生けを作るのに使ったとされる韮山竹の箸をプレゼントした。

 【写説】「江川英龍の観察力」と題した特別講座で耳を傾ける参加者ら=伊豆の国市韮山の江川邸