「低コスト主伐・再造林システム」の実証実験現場を検証する田方森林組合や検証委員のメンバーら=伊豆市冷川

 ■低コスト化の取り組み確認 「生産者の利益確保へ」

 県は14日、伊豆市冷川の山林で、2018年度から実証実験として取り組む「低コスト主伐・再造林システム」の検証会を開いた。事業主体の田方森林組合と県の関係者が、静岡大農学部の准教授をはじめ検証委員ら約30人と共に現場に入り、取り組みの現状と今後の方針を確認した。

 県内では樹齢40年以上の伐採期を迎えている人工林(スギ、ヒノキ)が8割を占める。こうした背景を受け、県は昨年度から4カ年計画で県内7地区の森林をモデル選定し、低コストなシステム構築による生産者の利益アップを模索している。

 現在、国内の木材価格は下げ止まりの状況にあるため、樹木を切る「主伐」と、苗を植えて資源を再生する「再造林」、さらにシカの食害対策などを含めると、売り上げより経費がかかるのが大きなネックとなっている。

 そこで県は、モデル地区で伐採から一貫して再造林が可能なコンテナ苗や、通常よりも成長が1・5倍早い苗を導入することで、省力化を目指している。

 同組合が管理する約1・25ヘクタールの実証現場では、増加が問題となっているシカの防護柵に当初の計画見込み以上にコストがかかり、県は「内容を再検証し、工夫を高めることで利益確保につなげるようにしたい」と語った。

 【写説】「低コスト主伐・再造林システム」の実証実験現場を検証する田方森林組合や検証委員のメンバーら=伊豆市冷川