自費出版した「白浜大明神縁起(三宅記)」を手にするつ鈴木さん

 ■伊豆の島々の形成など記述

 伊豆の国市三福の鈴木暹(のぼる)さんはこのほど、伊豆半島・伊豆諸島地域の神々に関して記述がされている「三宅記」を現代語訳した「白浜大明神縁起(三宅記)」を自費出版した。

 三宅記には、三島市の三嶋大社が祭っている主神「三嶋大明神」の出自に始まり、伊豆諸島の造島、三宅島を中心とした開拓の伝承が記されている。後半から、三宅島の信仰の中心の御笏(おしゃく)神社などを現代まで管掌している壬生家の人物が登場する。

 鈴木さんは「下田市史 資料編1 考古・古代・中世」の「三宅記(白浜本)」を元に、原文全体を現代語訳した。登場人物の紹介や31の段落に「王子、垂迹(すいじゃく)して大明神となる」「大明神の島焼き」「大明神、白浜へ飛ぶ」といった原文にはない小見出しも付けた。

 同書の最大の特徴は島焼きで、火山が噴火し伊豆七島をはじめとする島々が形成されたことが語られていく。鈴木さんは「事実ではないが、伊豆の島々がどのように出来上がっていったかを載せた素晴らしい話になっている。伊豆半島ジオパークが世界認定を受けた。伊豆の人たちにも関心を持ってもらいたい」と話す。

 伊豆の国市田京の広瀬神社の社伝によると、同大社は昔、白浜からこの地(広瀬神社)に移し、後に三島に遷祀(せんし)した−とされる。鈴木さんの祖母木村種さんが、同神社の神主だった西島善時さんの三女だったため、以前から同書に関心があったという。

 「白浜大明神縁起(三宅記)」はA5判111ページで、定価は1200円。問い合わせは鈴木さん〈電0558(76)3738〉へ。

 【写説】自費出版した「白浜大明神縁起(三宅記)」を手にする鈴木さん