上の家や井上家について説明する岡田さん(右)=伊豆市湯ケ島

 ■毎月実施へ 「想像した風景と同じ」

 伊豆市湯ケ島で幼少期を過ごした作家井上靖(1907~91年)の自伝的小説「しろばんば」の舞台となった「上の家(かみのいえ)」で18、19の両日、「あすなろカフェ」が開かれた。普段は見られない家の中を一般公開し、地元の女性グループ「あすなろ会」がお茶などでもてなした。今後も毎月第3土・日曜日に行う予定だという。

 上の家は井上家の本家で、井上靖の母・八重の実家。しろばんばでも主人公の洪作少年の本家として登場する。これまで、伊豆文学まつりなどに合わせて限定で公開した。

 室内には上の家や井上家の人々を紹介するパネルも展示。同会メンバーらが来場者に説明した。時間に余裕がある人には、お茶や菓子などを振る舞い、雑談に応じた。

 埼玉県川越市から訪れた夫婦は「下田市へ車で行く途中、たまたま『洪作少年が歩いた道』という看板を見つけ、散策して立ち寄った。しろばんばは学生の時に読み、最近読み返した。想像していた風景と同じような感じ」と話した。

 6月以降も午前10時~午後3時に公開する予定。入場料は300円。同会の岡田明子さんは「井上靖さん、しろばんばのことを多くの人に知ってほしい。地元の人にも来てほしい」と話した。

 【写説】上の家や井上家について説明する岡田さん(右)=伊豆市湯ケ島