「二人袴」で親を演じる万作さん(中央)=伊豆の国市の韮山反射炉前

 ■DCイベント

 大型観光宣伝・静岡デスティネーションキャンペーン(DC)の伊豆地域のトップイベントの一つ狂言特別公演「狂言の華・薪狂言の夕べ」が22日夜、伊豆の国市の世界文化遺産韮山反射炉ガイダンスセンター芝生広場で行われた。ライトアップされた反射炉前の特設舞台で、人間国宝の野村万作さん、萬斎さん親子らが熱演。800人が来場し、伝統芸能の世界を堪能した。

 演目は、人間に化けた蚊の精と大名が相撲を取る「蚊相撲」と、祝いの場での息子と親の“ドタバタ”を描いた「二人袴」。かがり火がたかれる中、萬斎さんは蚊相撲で大名、万作さんは二人袴で親を演じた。蚊の精と分かった大名がうちわであおいだり、1枚しかないはかまを親子で代わる代わる着たりと、ユーモラスな振る舞いが観客の笑いを誘った。

 静岡DC同市実行委員会が主催した。顧問の小野登志子市長は源頼朝、北条政子、北条早雲、反射炉を築造した江川太郎左衛門英龍(坦庵)の名を挙げ「伊豆の国市は時代が変わる節目ごとに大変重要な人物が現れてきた歴史の町。静岡DCで世界の宝、反射炉を活用した事業として公演を実施する運びとなった。狂言を楽しみ、ぜひまた家族、友人を誘って来てほしい」とあいさつした。

 公演を前に、国内外で活躍するフラワーアーティストの村松文彦さんによる松などを使った舞台装飾パフォーマンスも行われた。

 ■三島、修善寺駅で沿線首長ら歓送迎 ツアー客51人乗車―伊豆箱根鉄道

 「狂言の華・薪狂言の夕べ」に合わせ、伊豆箱根鉄道は特別列車を運行した。発着場所の三島駅、修善寺駅では、関係者がお見送り・お出迎えのセレモニーを行った。

 22日、三島駅には同社の伍堂文康社長や豊岡武士・三島市長、小野登志子・伊豆の国市長はじめ行政、観光協会、美しい伊豆創造センター(美伊豆)、東海自動車などの関係者約40人が集まった。「ようこそ伊豆へ」と書かれた横断幕を掲げ、乗客に手を振って見送った。

 列車には1泊2日のツアーに参加した51人が乗車した。狂言鑑賞までは、伊豆市の中伊豆ワイナリーや浄蓮の滝なども訪れた。

 3カ月間の静岡DCは折り返し点を過ぎた。美伊豆会長を務める豊岡市長は「手応えは良い。今後も多くのお客さまに伊豆を訪れてほしい」と期待した。

 【写説】「二人袴」で親を演じる万作さん(中央)=伊豆の国市の韮山反射炉前

 【写説】出発前に乗客に向かって手を振る関係者=伊豆箱根鉄道三島駅