落ち着いた雰囲気の古民家に飾られた雛人形と雛のつるし飾りを楽しむ観光客=東伊豆町稲取のお試し移住体験施設

 ■古い調度品やつるし飾り

 東伊豆町は5日まで、お試し移住体験施設として利用している稲取の古民家を観光客の無料休憩所として開放している。むき出しのはりや柱、古い調度品、邸内に展示した伝統の雛(ひな)のつるし飾りは趣があり、立ち寄った観光客の心を和ませている。

 古民家は旧稲取村の村長を3代にわたって務めた小林家の旧邸宅。明治時代中期に建てられた木造平屋建て(床面積121平方メートル)の邸内は細工が施された欄間や神棚、縁側がつき、華美ではないが落ち着いたたたずまいが特徴となっている。2015年に寄付を受けた町は耐震補修を行い、昨年からお試し移住体験施設として活用している。

 無料休憩所への一時利用は、稲取地区で現在行われている「第20回雛のつるし飾りまつり」に合わせ、観光客をもてなし、街歩きを促す狙いから企画した。天井が高く、太い柱やはり、古い調度品、嫁入り前の娘のために作ったとされる振り袖、古い雛飾りとつるし飾りに訪れた観光客は目を見張り、サービスの湯飲みを手に邸内や縁側からの眺めを楽しんだ。

 同僚4人で立ち寄った埼玉県川越市の会社員湯田実佳さん(41)は「祖母の家と同じ雰囲気で落ち着く。雛人形もかわいらしい」と感想を語った。

 町観光商工課は「4日は162人が来場し大変評判が良かった。今後もお試し移住とあわせて観光利用を考えたい」としている。

 5日の開放は午前10時~午後3時。

 【写説】落ち着いた雰囲気の古民家に飾られた雛人形と雛のつるし飾りを楽しむ観光客=東伊豆町稲取のお試し移住体験施設