津波対策の最終方針を確認する吉佐美区民ら=下田市の朝日公民館

 本年度末を期限とし、県下田土木事務所と賀茂地区1市5町が各地域の実情を踏まえた津波対策を考える「静岡モデル推進検討会」の各地区協議会が大詰めを迎えているが、最終方針の決定が遅れている。17日現在、検討会に対策案を報告できるのは同事務所管内23地区のうち下田市の吉佐美、須崎、外浦の3地区のみ。特に防潮堤などの施設整備を検討している地区では住民の意見がまとまらず、方針決定は5月以降にずれ込む見通しだ。

 現状では多くの地区で防潮堤の整備内容に対する意見が複数あり統一できていない。津波対策案の説明会に参加する住民の数が少なくて協議が進まなかったり、全体の約2割程度しか施設整備に関するアンケートが集まらなかったりするなど、それぞれが事情を抱えていて、決定が9月以降になる地区もあるという。

 方針が固まりつつあるのは東伊豆町の熱川、北川など高台が多く、施設整備をしないと決めた地区で、5、6月ごろには決まる見込みだという。

 吉佐美のように、最終方針が決まっても住民から避難経路の整備や方法に対して意見が挙がるなど、今後も柔軟に対応する必要がある。

 県下田土木事務所の杉本文和専門監は「施設整備は作業に時間がかかる。人の命を守るためにやることなので、各地区で方針決定を急いでほしい」と話した。

 同協議会は、地域の特性を踏まえた津波対策「静岡モデル」の推進を目的に、県と各市町が2015年に立ち上げた。最終方針を検討会で承認後、順次対策を実施していく。

 【写説】津波対策の最終方針を確認する吉佐美区民ら=下田市の朝日公民館