人口減と財政力の低下に伴い下田市(全域)が1日、総務省から過疎地域に指定される。県内市町では9番目で、市の全域指定は県内初。イメージは良くないが、過疎対策事業債(過疎債)発行や国庫補助率かさ上げなど、さまざまな優遇措置が受けられる。

 過疎債は、元利償還金の70%が普通交付税措置される。農業基盤整備、市道、地場産業施設、観光・レクリエーション施設、公民館、図書館、屋内屋外体育施設などに充当される。ソフト事業でも、財政力に応じて発行限度額を設定し、利用できる。

 国庫補助金は、小中学校校舎、公立保育所、消防施設などを対象に、従来の2分の1または3分の1の補助が10分の5・5にかさ上げされる。

 地域の活力を創出するため、民間サイドの優遇措置もある。旅館業や製造業者などが設備を新増設した際に一定期間、固定資産税(市町村税)の課税を免除する。国が減収額の75%を3年間、交付税で補てんする。

 こうした優遇制度を活用するため、市は過疎地域自立促進計画の策定や市税条例の改正など、必要な作業を早急に進めていく。

 過疎地域指定は、伊豆では南伊豆町、松崎町、西伊豆町、伊豆市(土肥地区)、沼津市(戸田地区)に続き6市町目。

 過疎地域自立促進特別措置法(過疎法)の改正に伴い、4月1日付で全国20市町村が追加指定された。

 今回の改正では、適用要件が「1990年~2015年の人口減少率が21%以上」「2013年度~15年度の3カ年平均財政力指数が0・5以下」とされ、下田市は人口減少率が23・8%、財政力指数が0・495で該当した。

 福井祐輔市長は「今回の過疎地域指定は大変ふがいない結果といえるが、本市の再生に向けたチャンスと捉え、優遇制度を有効に活用し市政運営を進めていく」と話している。