任期満了に伴う西伊豆町長選と町議選は、16日の投票に向けて最後の追い込みに入った。町長選は、3選を目指す現職の藤井武彦候補(73)=田子=と、前町議で新人の星野浄晋候補(39)=同=が激しい一騎打ちの選挙戦を展開している。明確な争点がない一方で、2期8年にわたる藤井町政が信任を得られるか、星野候補が現職批判票の受け皿となれるかに注目が集まっている。

 藤井候補は機動力のある選対が活発な運動を展開し、告示後も組織の引き締めを徹底。知名度と組織力を生かして他地区での集票にも余念がない。星野候補は「このままでは町がだめになると、将来に危機感を抱く人たち」(陣営)の声を受け止めるべく、世代を問わない“勝手連”による草の根活動を展開。

 13日までの調べで、両陣営が地元とする田子地区では藤井候補が着実に地元票をまとめて先行し、やや優勢か。大票田の仁科地区は両候補が票を分け合う形で拮抗(きっこう)し、激しく競り合っている。安良里、宇久須地区も接戦の様相だが、星野氏が深く切り込んでいる。一方で選挙戦は残り2日となり、今後の展開次第で情勢は大きく変わる可能性もある。

 ■争点なく地縁血縁が軸 法定得票数は140票前後か―町議選

 町議選は定数11に対し、新人3、現職9の12人が立候補し、少数激戦を繰り広げている。目立った争点はなく、各陣営とも地縁血縁を軸に票の上積みに奔走。下位の当落に直結する法定得票数への関心も高く、140票前後程度が予想される。

 投票率は80%前後とみられる。

 仁科地区は空白域の中、浜などが草刈り場か。一色の堤和夫候補(63)は地盤の山間部を固め、他地区への食い込みも狙う。西島繁樹候補(69)は支持基盤を軸とした戦いを展開し、増山勇候補(66)は連日の積極的な街頭演説で浸透を図っている。堤豊候補(63)は地盤の沢田を中心に全町的に票を掘り起こす。長谷川秀樹候補(71)は独自の戦い。

 田子地区は芹沢孝候補(64)が親類、友人関係を中心に幅広い支援で票をまとめる。山本智之候補(60)は地元を基盤に会社員時代の友人や、教育関係の支援を受ける。

 安良里地区は加藤勇候補(69)が知人や同級生らを軸に支持基盤を固める。山本栄候補(72)は地元を回りつつ、出遅れの挽回に努めている。

 宇久須地区は高橋敬治候補(66)が親類票、地元票をベースに他地区の集票も狙う。山田厚司候補(58)は地元票のほか他地域での地道な支持拡大に力を注ぐ。山本洋志候補(72)は現状への不満票のほか広く町内全域の浮動票を掘り起こす。