幅員が狭く、路肩をまたいですれ違う車両=下田市六丁目の県道南伊豆線(一部加工してあります)

 ■旧町内 大津波避難道路に

 南海トラフ地震で10メートルを超える大津波が予想されている下田旧町内の緊急避難道路として広域避難所の敷根公園へ至る県道下田南伊豆線の拡幅を目指し、旧町内の自主防災関係者約20人が23日夜、下田市民文化会館で会合を開き、県に提出する署名活動を展開していく方針を確認した。同県道は路線バスが走り、通学路でもあるが、幅員が狭く生活道路としても支障を来している。

 会合は、浅岡和久さん(大阪区自主防災会長)、高月哲雄さん(大和区自主防災会長)、橋崎邦昭さん(元岩下区長)、馬場浅次さん(元大和区自主防災会長)の4人が呼び掛け人となって開催した。

 会合では、市自主防災連絡協議会の顧問を務める進士浜美市議が現状を報告した。それによると、旧町内一丁目~六丁目の住民約5300人のうち、高齢者や障害者など821人が災害時要支援者登録をしている。乳幼児家庭、疾病者、地理に不案内な観光客を含めると、1000~1500人が逃げ遅れる可能性があるという。

 旧町内の津波避難ビル12棟は、耐浪性の欠如から全て指定解除された。市は下田小裏山や下田保育所裏山などに避難路を整備したが、要支援者対策は進んでいない。

 災害時には一定のルールの下、要支援者を車で避難させることが認められており、旧町内の中心部に接続する県道下田南伊豆線に着目した。しかし、起点の国道136号交差点から市道敷根1号線との交差点まで約1キロ間は、幅員が4~6メートルと狭く、車両がすれ違いできない部分もある。住宅が密集する市街地区間に歩道はなく、歩行者は危険にさらされている。

 同区間の拡幅は長年の懸案で、地元では過去2回にわたり拡幅整備を要望している。県は部分的に3カ所を拡幅整備したが、現在整備計画はない。県は用地確保のめどが付き、地元の協力が得られれば、事業化を検討していくとしている。

 【写説】幅員が狭く、路肩をまたいですれ違う車両=下田市六丁目の県道南伊豆線(一部加工してあります)

 【図表】地図